Genta’s diary ☆enjoygolf enjoylife☆

楽しく一生懸命なゴルフライフ!面白おかしく見守って下さい⛳️

しくじり先生 俺みたいになるな ‼︎



 
 はじめに
いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
これからもゴルフを中心に日記を綴っていきたいと思います。
ゴルフは1987年にはじめてクラブを握り、その間休憩したり、一生懸命したり怠けたり、のめり込んだりと2017年現在まで楽しく厳しく続けています。
ゴルフ歴30年という節目にゴルフの魅力や楽しさをアマチュアゴルファーの視点から伝えたいと思いブログをはじめました。
おもしろおかしく読んでいただければ嬉しいです。

 
 

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            病んでました笑↑今もですが笑笑

 

 

 

こんにちは。

今回でイップス議題も最終回になります。

年間平均ストローク72.03を記録したところから滑り落ち、最悪108ストローク。ゴルフから離れる決意をすることに。

それでは、苦しみから克服までの過程を書いていきます。このブログを参考にしてくれる方がひとりでもいれば幸いです。[emoji:335]

 

前回は本格的な腰の悪化で戦線離脱するところで終了しました。

復帰できるまで2年半を要して久しぶりに迎えたゴルフ。

楽しみと不安な気持ちを持ち合わせてゴルフ場へと向かいます。

 

この日、次のような体験をします。

 

●全ショット、ドライバーからパターまでボールが爆弾。爆弾を打つような衝撃と脳に痛みがくる感覚。

 

●動作中、身体をバン!と強打される感じ。

 

●打つ時だけ自分のなかに他人がいる。

 

●腰に痛みがくるのを怖がっているのか、100%イップス症状なのかわからない。

 

これはイメージが湧かないと思うので、皆さんの想像におまかせすることにします。

このように他に同じような例がなく説明しにくいのが正直な表現なのです。

 

僕は2004年から2009年まで、この症状を誰ひとり話さずに隠していました。

2010年に仲間に打ち明けますが、今年2017年まで約13年にまたいでイップスと同居しています。

 

発症した当初、こんな状態なので当然スコアにならないし、おもしろくもない、ゴルフから気持ちがどんどん遠ざかっていきます。

イップスという言葉と意味は知っていましたが、そんなものは神経質で気持ちの弱いやつがなるもの。自分には無関係。興味はゼロ。

こんな考えでした。

これは僕だけではなく多くの人、がイップスをこのように見ているんじゃないでしょうか。

社会性とも言えますよね。

この頃、スコアが悪い理由は腰が痛いから、イップスなんてひた隠しにしていました。話しても言い訳に聞こえるし、自分も理解してあげれなかったから、理解してもらえると思わなかったからね。

 

この5年間のワーストスコアは108ストローク

1組だけのプライベートなラウンドのときでした。

 

競技も1度だけ出場しています。

優勝実績のある中部社会人ゴルフ選手権。

94ストロークです。

その後も症状はヒドくなる一方。

 

そんな日々がダラダラ過ぎ去っていくなか、

 

1991ロイヤルバークデールで開催された、全英オープンの勝者、「イアン・ベーカーフィンチ」のことを思い出しました。

オーストラリア出身で日本を含む世界のツアーで18勝。

こんな選手が全英オープンの優勝から30戦以上予選落ちが続きます。

このベーカーフィンチの低迷がイップスだったいう話しは聞いたことがありました。

 

 

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イアン・ベーカーフィンチ。      オーストラリア クイーンズランド州出身。

 

1960年10月24日生、193cm。通算18勝。(米ツアー2勝、欧州ツアー2勝、日本ツアー3勝、豪州ツアー11勝)主に日本を主戦場にして戦い、1991年ロイヤルバークデールで開催された全英オープンで優勝。

この数年後、驚くべきニュースが報じられる。「ベーカーフィンチは、遊びでも90を切れなくなり、ツアーから引退した。」全英を獲って「世界一」になったプロゴルファーが、僅か数年後に遊びでも90を切れなくなる。磨き上げ、積み上げた技術が、「心」の有り様でいとも簡単に崩壊した実例とも言えよう

周りから真面目で練習熱心だったと言う評判のベーカーフィンチ。

全英オープンで世界一になったあとに「心のバランス」を崩してしまったのか・・・。

「メジャーチャンプらしく」、と言う意識が、身体を縛り付けてしまったのか・・・。

全英オープンに勝っていなければ、もっと長くゴルフを楽しめたのかもしれない。

 

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   恥ずかしい話しなんですが、同じとき私生活でも頭痛や発作などの症状がでます。

ゴルフはできなくても死にませんが、この症状、発作は本当に死ぬかと思いました。

病院が出した診断はパニック障害。まさか自分が精神疾患になるなんて信じられなかったですね。

 

・会社の新事業を運営する子会社の代表に就任。

 

・母親の死。

 

・実家、家業の業績不振。(家業は父親と弟が経営)

 

 同時期にこれらを背負います。ストレスのキャパオーバなんですよね。

調べていくうちに精神疾患の中でもパニック障害イップスに一番近いとわかりました。これで、完全にゴルフが出来なくなったのです。

40才から47才くらいのことです。

手間も時間もかかったのは実家の件でしたが、心の負担はやはり母親が大きかったですかね。このように、あまりにも色々なことが重なっていきました。

しかし、これぐらいの責任や負担は自分だけじゃない、沢山のひとが重い責任や負担を抱えて生きている。

 

自分にも何か原因がある・・・・。

 

たしかに運も時期も悪いけど、自分の考え方や進み方は正しいのか??

 

これにやっと気づきました。

 

ここから独自にメンタルやイップスの勉強をはじめることになります。

この「気づき」が分岐点になります。もしなければ、、と考えると本当に怖くなります。

そして、アドバイスをいただくことになる専門家の先生にも出会います。

色々な書籍を読み、インターネットでも調べたなかで自分が最も参考にしたことを書かせていただきます。

 

日本イップス協会会長、元ソフトバンクホークスメンタルアドバイザ

河野昭典先生の著書

イップスかも知れないと思ったら、まず読む本」脳のしくみとイップスの関連性。から抜粋、参考。

 

1.脳のイメージと伝達

試合を目前に「失敗をしてはいけない」と強く思い込んでいるとします。

これは脳の中の1割しか占めていない意識(顕在意識)の部分であり、この時、脳ではなんと「失敗している自分」のイメージが描かれています。これは残りの9割の無意識(潜在意識)のイメージに繋がります。このイメージが細胞に伝達された時、本来の思いとは裏腹に失敗してしまう可能性が高くなってしまう。これが脳の仕組み。

例えば、お客様にお茶を出すとき、「こぼさないように」と思っているが、脳に描かれている絵は、「こぼしている、失敗している」絵になってしまいます。

脳は描かれた絵(イメージ)から忠実に全身の細胞へ指令を出します。お茶をこぼした絵(イメージ)から出る指令は、当然こぼすべき失敗すべき動作へと繋がります。即ち、失敗しないようにと思えば思うほど失敗しやすいと言われているのはこのことを指しています。失敗したくないと思うのはごく自然なこと、逆に思わないようにすること自体も人間にとって苦痛になります。思わないように、考えないようにする行為は、それに集中してしまうので脳は混乱し、考えが停滞してしまいます。

最善の方法は、「イメージを置き換える方法」。

まず「失敗したくない自分」がイメージされます。それに留まらず「この先、どうしたいのか、どうなりたいのか」まで具体的に思い描くことで、「なりたくないもの」から「なりたいもの」へイメージを置き換えるのです。

これがイメージ通りに必要な細胞に伝達されていきます。さらに細かく具体化されるとより効果的です。先ほどのお客様にこぼしたらいけないという不安はありつつ、「お茶が温かいうちに飲ませてあげよう」「はやく飲ませてあげたい」などの目的に考えをフォーカスすることで、こぼしてしまう絵(イメージ)から目的を達成する絵(イメージ)へと描き換えられ、動きやすさへと繋がります。

ゴルフなら、「OBしたくない、曲げたくない」から「ピンが左サイドなので右フェアウェイに、できればドローで狙いたい」という考え方を追加するのです。

実際に今、イメージが描き換えられるようでしたら試してください。鮮明にイメージすることでスムーズに動作できる変化に気づいてもらえるかも知れません。

 

2.意識と無意識

人間の心の中には「意識」「無意識」があり、意識して行動したものは必ず無意識になっていきます。ゴルフの場合なら、はじめたばかりの頃、グリップやスイングは勿論、ボールの種類やグリーンフォークの使い方まで人に教わり、人の姿勢を見て学び、意識して始めたのではないでしょうか。これを繰り返していくうちに、あっという間に無意識で行うようになり、「もっと上手くなりたい、どうすればなれるか」という意識に変わります。日常のことも同様に、次々と無意識にできることが増えて人は進化し続けています。

ここでいう意識は「顕在意識」のことであり、無意識は「潜在意識」です。

一般的に人が意識して行うことは全体に1割にも満たないのですが、必ず無意識の領域である潜在意識に入っていきます。この潜在意識の割合は9割ということになり、我々の普段の行動はほとんど無意識に行われていることです。

無意識の中に経験値が全て詰まっていると考えられます。経験はよいイメージばかりではなく、不安や緊張、恐怖といったマイナスイメージも含まれます。その中に蓄積されたものが「意識化」されて出てきます。一方で、経験のないないものは無意識にはありません。

ないものは意識化されず、つまり能力として発揮できません。

ゴルフが大好きで練習を積み重ねていたにも関わらず、いざ本番になると緊張でパフォーマンスが発揮できない状態があるとします。この緊張や不安を受け入れてリラックス状態で臨んだ時に練習してきたことが難なく本番でも出来ること。それが潜在能力を発揮する瞬間です。9割を占める「無意識」に蓄積されたものが、残りの1割の「意識」を通って、出てくる」。

どんな天才でも発揮できる潜在能力は1割未満と言われています。それまでに培った経験(練習など)が土台となり不可欠です。

 

 3.「~すべきだ」から「~しよう」へ

人生のあらゆるシーンの中で「すべきだ」「しなくてはいけない」「でなければならない」という言葉や思いの観念にとらわれる、または執着するとき、能力が減退を始めるといわれています。約60兆個ある人間の細胞が減退を始めることになるのです。

けれども、逆に「したい」「しよう」といった自分から発する思いなら、脳が活性化するのです。「しなくてはいけない」という思いは、本来したいと思うイメージではなく、無意識にある不安のイメージを脳に描いてしまいます。

また、結果を重視するあまり、完璧を求めすぎてしまうのです。

人は生きていくうえで100%完璧に思い通りになることなど、まずありません。

しかし、「しなくてはいけない」と完璧を求めてしまうから葛藤が生まれ、不具合に繋がってしまいます。人間は、習慣化、耐性化してしまう傾向があり、葛藤が癖にとなって身についてしまいます。これを詰め込んでいくようになり、あふれ出たときは症状となって現れます。

この状態は、鬱の症状にもあてはまります。パニック障害適応障害、不安障害なども鬱という大きなカテゴリーの中に入ります。イップスの症状に近いのがパニック障害で、突然症状が出るため、どうしていいかわからない大きな不安にかられます。このようにスポーツだけではなく普段からの考え方も「しよう」「したい」という考え方を心掛けることが大事。

  

作新学院大学准教授

笠原 彰先生からいただいたアドバイス

 

4.ルーティンを取り入れる

ターゲットの明確からインパクトまでは、プレショットルーティン。

インパクトからフィニッシュまでを、ポストショットルーティン。

ルーティンはその時間、歩数、その幅、加えて「心を込める」ことが最も重要である。

毎回の誤差は2秒以内である。

 

 5.イップスは結果や過去の実績、または人目が脳を洗脳し、身体を硬直させるもの。

結果を考えないのではなく、他のことを考えること。

結果の前に必ずプロセスがある。そのプロセスをしっかりつくり直すよう日々努力する。やりたいことを言い、それを明確にする。深呼吸でリラックスしてからやりたいことに集中して動作に入る。

 

以上が沢山の情報から特別参考にさせていただいた5項目です。

作新学院大学の笠原 彰先生には直接ご指導を受けました。

笠原先生、本当にありがとうございました。

 

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しくじりから学んだこと

 

●スポーツでも仕事でも、スキルや結果だけ求めてもダメ。そこには目的に対するプロセスや正しい考え方があり、体力の上で動くものである。「心」「技」「体」同時に高めることが必須です。

 

●できない自分を許し、できなかった他人を許すこと。「できなければならない」から「できるようになろう」へ考え方を変換し、具体的にやるべきことを明確にして実践すること。

 

●向上心や強い思いはそのままに、目的達成までのプロセスを描いて進むべき。その動作にはルーティーンを設置して心を込めて行う。そしてリラックスできる時間や動作は何をおいてもつくること。

 

 

精神疾患イップスの内容は十人十色ですし、これらは僕が参考にした書籍や専門家のアドバイスということをご理解ください。

 

パニック障害は7年前に完治しました。

イップスは6割克服できたかなって感じです。

あとの4割は克服するというより老化&ステップアップするためのギフトだと考えるようにして生涯付き合うつもりでいます。

 

イップスパニック障害になったことでマイナスも沢山ありました。

しかし、自身のレベルアップや将来性など、トータルすればプラスになったと本心思っています。

 

色々なことを気づかせていただきました。

皆さんのなかに誰にも言えず苦しんでいる人がいたなら、イップスは克服できると信じています。

 

パニック障害や鬱もイップス同様に克服できるものだと僕は思います。

ただし、それらを受け入れて、頑固な自分の考え方を柔らかくできた人に限ると付け加えさせて下さい。

 

 最後に、日本では「メンタルが弱い」という自分を受け入れにくい考え方がまだまだ一般的です。

社会もそう考えています。

カウンセリングを受けることが「恥ずかしい」「世間体が悪い」という感覚が根強いのです。精神科や心療内科も同じです。

 

メンタルというものをもっと重要視する風潮と、手軽に門をたたける環境があれば、イチロー選手や松山英樹選手、宮里藍選手のように世界で活躍する選手が増えると思うし、選手生命も長くなると思います。

加えて、ストレスからくる病気や自殺も減ると僕は確信しています。

 

 

長文拝読ありがとうございました。m(_ _)m

 

 

 

次回のお題は、、、

「僕のキャディーは、ちぃっさいオッサン!」

実はイップスの克服に1番活躍してくれたのは、このオッサンなんです。

年令59才。

身長159センチ。

それでは、お楽しみに。

 
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【プロフィール】
伊藤 源太
1964年生まれ
三重県志摩市出身
三重県水産高等学校漁業科卒業
Pearl Association of Japan
一般社団法人 日本真珠協会
代表理事
日本が誇る真珠ブランドの発展と世界発信に活動しています。

【ゴルフ主歴】
富山国体 三重県代表
三重県アマ男子チャンピオンズカップ 優勝
PGA中部フィランスロピーダブルス 優勝
中部社会人ゴルフ選手権 優勝
2001~2010 地域ジュニアゴルファー育成会・地元高等学校指導など、ボランティア講師を歴任。

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Genta Itoh